大道行くべし。

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平成30年12月16日 大磯探訪(七賢堂と明治記念大磯邸園)

去る平成30年12月16日、神奈川県中郡大磯町へ行ってきました。目的は特別開扉されている「七賢堂」を見に行くこと。

 

・「七賢堂」とは?・・・伊藤博文が大磯町の自宅「滄浪閣」の敷地内に明治36年に建築した9尺四方の木造建築のお堂のこと。伊藤が日頃から尊敬する三条実美岩倉具視木戸孝允大久保利通の4人の写真を堂内に掲げ祀っていたことから、当時は「四賢堂」と呼ばれていた。伊藤の死後、梅子夫人によって伊藤が合祀され「五賢堂」となり、その後、紆余曲折を経て、昭和35年、大磯の吉田茂邸内に遷座され、同37年、吉田によって西園寺公望が合祀されて「六賢堂」となり、更に吉田茂も死後、昭和43年、佐藤栄作により合祀され「七賢堂」となり現在に至る。

(※詳しくは照沼好文「大磯旧吉田茂邸内社七賢堂について」『神道研究紀要』9号 昭和59年 を参照のこと)

 

「七賢堂」のことを知ったのは、伊藤之雄伊藤博文』(講談社学術文庫 2015年)の中で「四賢堂」が取り上げられているのを読んでのこと。偉大な先輩に対していつまでも崇敬と感謝の念を忘れない伊藤の心意気に感心するとともに、願わくば是非実物を見てみたいと思っていたところ、今回、特別開扉(平成30年10月23日及び10月27日~12月24日の間の土日祭日)があることを知り、これは何としてもと思い、見に行ってきました。

 

 

 

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吉田茂邸入口

 

 

 

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管理休憩棟のデフォルメ吉田茂インパクト大です。

 

 

 

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日本庭園が心を落ち着かせてくれます。吉田の嗜好を踏まえ、昭和36年に完成。吉田が晩年散策していた当時の雰囲気そのままのようです。

 

 

 

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そして、七賢堂。

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堂内に入ることはできなかったのですが、厳かな雰囲気が外からでも伝わってきます。

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佐藤栄作元首相による扁額。
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「七賢堂」を後にし、裏山の松林へ。そこには、相模湾をバックに吉田茂銅像が。

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昭和58年に地元の有志の方々によって建立。サンフランシスコ講和条約の地、サンフランシスコの方角に向けて設置されたと言われています。

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素敵な笑顔です♪

 

 

吉田茂邸地区を後にし、もう一つの目的地である明治記念大磯邸園へ向かいます。

今年、2018年は王政復古より150年の節目ということで、旧伊藤博文邸(滄浪閣)、旧大隈重信邸、旧陸奥宗光邸が期間限定(10月23日~12月24日)で一部公開されているのです!邸宅内を見学するためには事前予約が必要とのことで、残念ながら予約をしていなかった為、庭園観覧のみさせて頂くことに。

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到着すると、陸奥、伊藤、大隈、西園寺公が出迎えてくれました♪

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入園券をゲットしていざ!

 

 

 

・旧大隈重信別邸

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大隈邸と海岸は直接繋がっています。この頃の海水浴は治療目的であり、明治22年に襲撃に遭い右足を失っていた大隈にとっては海水温浴による治療も目的の一つだったようです。

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大隈公が使用したと伝わる五右衛門風呂が庭園に残されています。

 

 

 

・旧陸奥宗光別邸

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ただただ当時の政治家のスケールの大きさに溜息が出るばかり。

 

※大磯侮れません!(②に続く)