平成30年12月16日 大磯探訪②(大磯と松本順)
時間が余ったため、大磯駅周辺の散策をすることに。
まず、駅前の観光案内図をチェック♪
とりあえず適当に的を絞り散策してみることとします。
①まず、JR大磯駅前に否応なしに目につく巨大な石碑が。
碑文によると、「東海道の名のある宿場町であった大磯は維新後衰退を見せていたが、明治18年軍医総監松本順がこの地が海水浴と澄んだ空気で病気の療養に良いと喧伝し、明治21年8月鉄道が開通したことも相俟って大いに栄え、明治41年、日本新聞社の懸賞で大磯が日本一の避暑地に選ばれた」とあり、それを記念する石碑らしい(撰文:日本新聞社 書:野村素介)。
②妙大寺
駅からほど近い妙大寺に、当の松本順のお墓があるとのことで行ってみることに。
※墓誌によると、「明治18年、一切の公職から退き大磯にやってきた松本順は、この地の空気と海水浴が体に良いことを大いに宣伝し、更に日本最古の海水浴場(照ヶ崎海岸)を作った」とあります。どうやら大磯にとって松本順は大恩人と言えそうです。明治40年に76歳でこの地で亡くなった松本に大磯の人々は立派なお墓や顕彰碑を作って報いたと言えそうです。ではこの墓誌にもある「日本最古」の照ヶ崎海岸へ行ってみましょう!
③照ヶ崎海岸(松本順謝恩碑)
駅前の観光案内に従って海辺を散策すると次のような看板が。
確かに「照ヶ崎海岸」は存在します。近いので行ってみます。
④大磯町立図書館・松本順の書
(おまけ)
確かに日本最古の「海水浴場」は大磯の照ヶ崎海岸かもしれませんが、それ以前に海水浴療法を実践した人物がいます!・・・そう、木戸孝允です!
時は版籍奉還断行間近の明治2年5月。多忙を極めた木戸は健康を害し、大阪でオランダ人医師ボードインの治療を受け、「心志を労せし」とのことで養生を勧められ天保山下で海水入浴の療養を重ねた(松尾正人『木戸孝允』吉川弘文館 2007年)。
「ホートイン云海濱に至り潮水に浴する尤療養におゐて可然と~依て一舟を雇ひ天保山外の濱に至り潮水に入兩度七字より十字過に及ひ十二字前歸寓」(『木戸孝允日記』明治2年5月11日条)
また、明治9年9月には鎌倉の江の島でも海水浴に興じています(10~12日)。
日本最古の「海水浴療法実践者」は木戸孝允かも!?
(③に続く)